ナイト・オブ・ザ・ミミキングパンダ【東京公演】 公演情報 yhs「ナイト・オブ・ザ・ミミキングパンダ【東京公演】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い、お薦め。
    説明にある通り 道東にある「猫部村(ねこっぺむら)」が舞台。最近、人や家畜が獣に殺害される事件が起こる。犯人は冬眠しない「穴持たず」と呼ばれるヒグマであろうと推測して警戒を呼びかけていた。そんな時、白黒模様のヒグマが罠にかかっている と。一頭のクマを巡り、村議会、猟友会、クマ殺し反対の人らが白黒をつけるため村役場へと集う。

    台詞の中に「ウェンカムイ」という言葉(アイヌ語)が使われ 自然と生き物の共生を謳っているよう。その共存共栄が上手く出来るか否か、舞台セットに「5S活動」の張り紙。村の限りある財政、劇中 その費用対効果を巡る議論も併せて行い、容易に解決できない現実を突きつけている。先人からの言い伝え、鎮魂の意味もあった祭りまで止めてしまった。

    人間と熊 いや自然の境界線、そして人間の暮らしを豊かにするため環境を破壊し その代償が自らの暮らしに跳ね返ってくることを描いた警鐘劇。表層的にはコメディだが、その底流にあるのは区別・差別。観たこともない可笑しな世界に笑っていても、何となくザラリとしたリアルな舌触りが残るような話。
    (上演時間1時間35分)追記予定

    ネタバレBOX

    舞台美術は村役場の会議室。長テーブルに椅子が組み。上手奥に窓ガラス、下手に出入口。壁に「5S活動」の張り紙。シンプルなセットだが 物語の展開は分かる。

    雪が降る12月28日、村役場の御用納め日の出来事。説明にある通り獣害が頻発している中、白黒模様のクマが罠にかかったと村長等へ連絡が入る。村長と村議会議員が檻の中を見たら、パンダのよう愛らしさ。ヒグマなら駆除、パンダなら観光目的の人寄せ という打算的な話。そこへ議会議長や猟友会の人達が加わり、害獣駆除に伴う報奨金へ話題は逸れていく。普通の話し合いが、議長の仕切りによって議会運営のような挙手制になり会話なのか発言なのか混乱していく。このカオスな状態の間隙を縫って東京から来た動物愛護を掲げるYouTuberの行動によって さらに混迷していく。

    被害が出ているが、そもそもクマのテリトリーに人間が入り 自然環境を破壊したことが原因。始めは人の観点から会話が進むが、YouTuberの常軌を逸した行動(クマを檻から逃がした)によって、その正体は謎のまま。しかし クマに接触した人は ある種の感染症状を発症し クマ化していく。滑稽だが笑えないような怖さ、その数が多くなれば…異種多様性の名のもとに共存が可能か?

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    2026/03/07 16:28

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