公演情報
ニットキャップシアター「土曜日の過ごしかた」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
「カレーと村民」からの、本作でニットキャップ3度目となる。一度目は10年前、座高円寺で、パステル色な衣裳で玩具っぽい装置、道具、確か楽器も使っていた。舞台も遊戯的で表現主義(主張より伝え方、風情が主眼)に寄ってて「面白いけど自分が前のめりに観に行く部類じゃないな」と。活動は2000年の少し前からとそれなりの歴史があるが、活動十数年を経た当時のニットキャップは演出が勝っており、芸達者なメンバーも印象的であった。
ところが・・何年か前にアゴラに来たので観た「カレーと村民」ではがっつり戯曲芝居になっていた。しかも日露戦争後、戦後賠償交渉で「戦利金無し」に国民のブーイング(これを既に発達していた新聞メディアが伝えて「世論」なるものが形成されたあの頃だ)が起きたのは有名だが、その背後に家族(若い男)を戦争に取られた多くの遺族の存在があった事に気付かされるといった真正面な社会派。
今作では戦争体制への移行期、京都で短期間民間人の手で発行された「土曜日」を軸に、次第に息苦しくなって行く世相の変遷を描き出す。
若干声量の問題と説明省略な所で追いにくい部分はあったが俳優の力量と今回は演出力を感じさせるものがあり、軍拡路線を国民が望みやがて自身が真綿で締め付けられるに至る時代の押し黙る空気感をうまく描き出していた。