「ファニー☆マネー~FUNNY MONEY~」 公演情報 ファルスシアター「「ファニー☆マネー~FUNNY MONEY~」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    クラシカル感溢れる笑い
    レイ・クーニーの作品の殆どが、ふとしたきっかけから正気を狂わせ、秘密を隠し通そうとしたあげく、ウソを、エスカレートさせてゆくドタバタ・スラップスティック・コメディだ。しかし、レイの笑劇ほど年齢に左右される笑いはないと個人的には思っている。要するに彼の本はある一定の年齢以上にはウケるけれど、それ以下の年齢にはウケないと考えている。

    ネタバレBOX

    相変わらずベタで解りやすい本だ。しかし笑いの本質は斬新さはなくレトロ感溢れるな悪戦苦闘劇だ。昭和初期の漫才みたいな笑いと言えばお分かりだろうか?実際に、その時代の漫才は観たことがないのだが。笑)


    平凡で、気の弱い男ヘンリー・パーキンズはスーツケースを間違えて持ち帰ってしまったが、その中には信じられないくらいの大枚が入っていた。これをせしめようと企て、妻ジーンと一緒にアジアに逃げようとするも肝心のジーンは腰が引けてしまう。

    そんな状況の中、友人は訪ねてくるは、警官は来るはで、ヘンリーは嘘の上に嘘を重ね、更に重なった嘘に上塗りをしてどんどんエスカレートしてしまう。これでもかと膨らんでしまった嘘は終盤に破裂して、結局薬局、ヘンリーは警官に大金を返し、真実を告白するのだが、こういった終盤にスタート地点に戻させる物語の構成はやはりレイ・クーニーらしい手法だ。

    さて、問題のコメディだが、ワタクシはあまり笑えなかったことを告白しよう。笑いに対する感性が元々、個人差はあるものの、やはり彼の笑劇は言葉のセンスの上でも古い気がするのだ。昨今の小劇団らの上演するコメディは怒涛の勢いで斬新なセリフやシュールな言葉遊び、また現代的なコミカルさも兼ね備えたスピード感溢れる舞台が多い。流行り言葉も半年も過ぎれば、古い!なんて言われる時代だ。特にコメディは時間の流れが速いような気がするのだが・・。

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    2010/12/27 22:37

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