ヂャスヴュラ 公演情報 おぼんろ「ヂャスヴュラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/02/15 (日) 11:00

    カエル三兄弟の冒険ファンタジー→過酷な現実を知る→でもがんばるんだ!→
    そうはいかないダークな衝撃…。
    みたいな展開に観ている私もぶんぶん振り回されて楽しいやら切ないやら。
    月の光や夜空の星など、照明の繊細な美しさが印象的。
    腹に響く声量と歌声に圧倒された2時間15分。

    ネタバレBOX

    深い井戸の底で暮らすカエル三兄弟。
    ジャンプしても外へは出られず、イモリに食べ物を運んでもらっている。
    イモリが語る外の世界をどうしても見たい彼らは、努力の末ついに憧れの広い世界へ飛び出す…。

    夢に見た外の世界はイモリの話とはかけ離れた過酷な環境だった。
    その原因を作ったのは愚かな人間どもだ。
    汚染された飲み水、雨乞いの末に降る汚染された雨、ここで暮らす動物たちには奇形が多い。
    絶望の果ての切ない嘘に、カエル三兄弟も翻弄されバラバラになってしまう。
    そして最後に、ひとりになった長男カエルが立ち上がる…。

    塩崎こうせい氏と井俣太良氏、さすがの声量が素晴らしく台詞が身体にぶつかってくるよう。
    物語の曲がり角ごとにきっちり台詞が届いてメリハリがつく。
    わかばやしめぐみさんの鍛えられた声と歌が説得力を持って響く。
    巧くなったなあ、と感動してしまう。

    のどかなファンタジーから現実の過酷さ、嘘と絶望へとなだれ込んでいく展開は
    おぼんろの真骨頂だ。
    そこからの再生の物語が、険しい道のりであることを示唆するように、結果は観客に委ねられる。
    きっと大丈夫、という希望を孕んで。

    ちょっと気になったのはセットのぐらつき。
    あの世界の足元の不安定さを表わしたのかもしれないけれど
    出演者が登っていくときハラハラしたのはおばさんの余計な心配か。
    もう少し効果的かつ安定した場転も可能なのではないかと思った。

    最後に根性をふり絞るヘタレ長男と、弁士も健在のさひがしジュンペイさんは
    二面性とギャップの大きさがいつも素晴らしい。
    高橋倫平さんは痛々しい場面が似合う(?)
    善悪どちらを演じても、あの切ない表情は共感を呼んで絶品だ。
    末原拓馬さんが紡ぐ“絶望と希望の振り子”が、いつもながらドラマチック。
    変わらない素朴さと世界観が、おぼんろの進化する表現をけん引する。

    “本多で投げ銭”といういい度胸に拍手!
    どうか黒字になって「投げ銭の方が収入が増えるな」という前例を作って欲しい。
    あー、楽しかった、出演者の皆さん、本当にありがとう!

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    2026/02/15 21:39

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