往きて還らず 公演情報 北区つかこうへい劇団「往きて還らず」の観てきた!クチコミとコメント

  • いきなり「R-15指定にしなくていいのか!?」というようなシーン!
    いや、始まりだけでなく、そんなシーンは何度も登場するのだけど、観ていると、次第に意味あいが変わってくる。最後はそんなシーンになっても女優さんの太股なんか、涙で見えませんでした。この劇団の芝居は、空回りすると「あんな長い時間、大声出して演技して、俳優さんは体力あるねえ」だけが観劇後の感想になってしまったりするのだけれど、この芝居では、役者の熱演と、物語の内容と、その演出のバランスがとてもいいように思えた。特攻隊員が順送りに一人の女性を守り(むしろ、自分のものにし!?)、しまいにはその女性は慰安婦になって戦災で死んでしまうのだけれど、そんな物語の中に、人間の愚行とか狂気とか反戦云々とかいうメッセージだけではなく、一筋の人間讃歌のようなものを感じてしまった。間違いなく、劇団の代表作のひとつになると思う。

    ネタバレBOX

    「シバの女王」が流れたり、和服の下が洋風の下着だったり……など、それらしくない場面の演出は、つかさんの頃からよくあると思うけど、この劇団らしいユーモアというか、その気になって観ていると、あの瞬間に、しょせん、やっぱり、当然、これは「今」の時代に演じられているものに過ぎないのだと、現実に引き戻される瞬間があって、私は割と好きです(私の性格がひねくれているだけか?)。

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    2010/12/20 10:55

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