怪力乱神ヲ語ラズ 公演情報 劇団肋骨蜜柑同好会「怪力乱神ヲ語ラズ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    女子高(ミッション系)生徒たち、教員たち(校長、教頭、保健教諭ほか教員男女二名)、スクールカウンセラー、チャプレン(以上学校関係者)、外部の人物に、超常現象関係のマニアックな研究家、彼の助言を求めたりもする民間の調査機関のボス(女)、彼女のために命を張れる忠実な部下、異次元回路を知る祓い屋、警官。
    最終的には「超常」の次元に踏み込む事となる。それならば、超常「有り」サイド(ムー編集者?)と「無い」サイド(大槻教授的な?)の行き来の結果「やっぱあった~」となる、とか(ミルクボーイみたくあっち行ったりこっち来たり)、現実世界から話は始まるので悪魔とか超常とか「無い」テイを維持していた所、意表を突いて突如「超常」世界が揺るぎようもなく顕われる、とか・・要はシンプルに無責任に眺められる位置で成行きを見たかった、という感じはある。
    犯人捜しが表立っての関心になるより先に、事実が先行して行くスピード感だが、事態が着地しつつある頃合い「実は、大元は誰?」モンダイの解消が訪れるなら訪れて欲しい所、そこは不明なままにした、という読みは合っているだろうか。
    事態の連鎖の原因を一つ一つ遡及して行った最後に「辿り着いた」、という感覚を覚えなかったので、答えは曖昧にぼかしたのかな?・・と。
    この話の着想を想像するに、無責任な言説が流布され虚偽が実体化してしまう昨今の世相か、と推察したが、物語の方は呪いを口にした事で不可逆な事態を招き、原状復帰困難という現実を受け入れざるを得なくなる。この顛末は「言説」をおざなりにご都合主義に、出来心や独りよがりで用いた事の「しっぺ返し」、なのだろうか?
    「嘘も百篇言えば本当になる」の裏返しをやったのだとして・・「わが方に不都合な事実」を覆すべく、ある人間たちが百篇嘘をつき通した結果、日本がかつてやった他国での収奪や殺戮が、ほぼ免罪されたような空気を獲得できている。日本人ファーストという語の背後にある「外国人は日本人にとって迷惑」の命題が、「日本人はそれとは比較にならない迷惑をかつて与えた」という事実が捨象されている事で成り立っている事は疑い得ない。直近の事実ゆえにほぼ争う余地がないのは立花某氏による無根拠な誹謗中傷言説だろうが、これらの無根拠な言説が「裏取り無し」で迎え入れられる背景に、やはり20~30年来の歴史事実を巡る言説の変化が影響していると個人的には見ているがそれはともかく・・ 
    芝居に即せば、まずSFは設定が命、という面では「あちらに連れ去られる」現象の起き方、引いては意味が曖昧だ、というのもそうだが、「連れ去られたこと」それ自体をもって不幸とは限らないという事がある。その事によって何を失うか、そしてその事とどう折り合いが付けられるか、が個々それぞれにあるだろう。従って、この時点ではまだ「不幸」認定には早いのである。いい加減な言説、無責任な言説によってどんな超常現象が起きて、それが「報い」として機能している、と観客に明確に分かるようなものではなかった。(作者はそれを特に狙っていないのかもだが。。)

    そうは言うものの、独特な空気が流れている芝居。確かに肋骨蜜柑はある世界観を強力な磁場のように作り出していたな・・と朧ろな記憶からも思う所で、「それで良いじゃないか」と言ってしまうのもなんだが、得難い何かはある。

    0

    2026/01/03 02:12

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大