チラシを読んだだけで魅かれる不思議な状況。犯人の、悪ふざけのパズルのような仕掛けに、知的好奇心を刺激される。が、途中から物語は一変、緊迫感に包まれた惨状に……。状況が大きく変わっても、変わらぬ緊張感で最後まで物語が続き、しかも2つの場面を行き来するうちに、絡みあった糸がほぐれてゆく。最初のトリッキーな仕掛けとは違う、物語そのものの仕掛けが姿を現す。謎が解けていく快感。その一方で、暴走した犯人“たち”が突きつける言葉は胸に重く迫ってくる……。あれだけの人数とスペースで(むしろそれを上手く利用して)作り上げた、息詰まる空間が素晴らしい。
ネタバレBOX
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2010/12/12 01:18
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