国道五十八号戦線異状ナシ(再演)/国道五十八号戦線異状アリ(友寄総市浪短編集) 公演情報 国道五十八号戦線「国道五十八号戦線異状ナシ(再演)/国道五十八号戦線異状アリ(友寄総市浪短編集)」の観てきた!クチコミとコメント

  • なんだかんだで解散ではあるものの、
    前回と今回は再演作品で早い内から台本が役者の元にあった訳で。質での勝負が出来たなという印象。それまではひたすらに突っ走っていてそれも58の魅力の一つではあったのだけど、箇所によってしっかりと速度を使い分けたりコーナリングを如何に綺麗に曲がるかもレースの楽しみ方。いつの間にかレースに例えていました。
    そもそも台本の時点で役柄の存在意義がそれぞれハッキリしているのはあるとしても、配役のハマり具合も良かった。それぞれが何をやるべきかが観る側にも分かって、だからこそ何をやって欲しいかという期待も生まれた。感情移入というよりは親近感かな。
    個人的にはさいとうさんにナイスアクト賞を一票。役柄としての彼を応援していたのか彼自身を応援していたのか見失うくらい良かったです。

    ネタバレBOX

    視覚的に乱雑な舞台美術で、あぁ谷賢一っぽいなと。ほぼ美術がない舞台で役者が演じて何かを発生させるのも演劇の楽しみだし、具象がはっきりしていて既に何か漂ってるのもそれはそれでまた良いです。生活感がある所には生きている生々しさがある。
    伊神さんは破壊力と器用さを兼ね備えている良い役者。「コンパクトディスク~」の時には確実にモンスターだったし、「誰も寝てはならぬ」の初演と再演であれだけ対照的な役柄チェンジがあったのももっと話題になって良かったはずなんだよな。58解散後の動向が一番読めないんだけど、いや絶対今後も何処かで姿を観たい。
    大らかで毒のない役柄だったハマカワさん。むしろ気の知れた仲間だから気兼ねなく毒を吐くから毒にならない様な。最後にしてあれが58に身を置く時の彼女そのものの姿だったのかな、とか。
    沖縄からの独立後のしっちゃかめっちゃか大騒動はポカーンと見ちゃたんだけどそれで良かったのだろうか。「こいつらバカやってんな-」っていうポカーンじゃなくて、それまでとのギャップに着いて行けないポカーンだった。初演を観ている自分がそうなったので、今回が初見の人はどうなんだろう。そのほうが分からなさが過ぎてそういうもんかって思えるのかな。
    ラスト、壁が透けてフライヤーで見慣れたあれが見えるのは個人的になんかちょっとしっくり来なかった。作品としてのラストと劇団としてのラストに結び付きを感じなかったのと、あとはもしかしたら自分がまだ本当にこれで最後だと思えてないのかも。

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    2010/12/12 01:07

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