公演情報
劇団芝居屋「通る夜・樽水家の場合」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。
説明にある通り、樽水家当主の故 勝利の四十九日 納骨式を行うまでの約85分をリアルタイムで描いた物語。この話には 大きな山場が2つあって、まず当事者同士の憎悪・確執による口喧、次に 自分自身の存在に苦悩する人物の激白によって、その場にいない人物の思いが立ち上がるよう。少しネタバレするが といってもキャスト6名は記されている。登場しない7番目の人物として故 樽水勝利の人柄なりが浮き彫りになってくる。始めの山場は伏線であり、激白した人物と人知れず寄り添った人物の思い、それが北国の しかも厳冬にも関わらず、心温まる話へ。
始めの山場の後、一息ついたところで露天商組合長 瀬村五郎(作・演出 増田再起サン)が現れると、口喧していた者同士が「男なんて しょうもない」と共闘しだす。このコメディーリリーフ的な役回りを通して 次の山場に繋げる上手さ。人の機微を巧く表す役者陣、劇団芝居屋の真骨頂を覗くようだ。
(上演時間1時間25分)