公演情報
床の間企画「サラリーマン!!!」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★
物語への思い、当日パンフの主宰 相馬優輝 氏によれば「相馬の集大成を観て、家族愛のほっこりとした温かさ、アクションや魂の籠った言葉の熱さを ぜひ感じてほしい」と。表層的には、普通のサラリーマンがヒーローに憧れた娯楽劇のよう。ヒーローがいるということは悪者も登場し 勧善懲悪的な展開、それが夢オチかと思えば リアルな世界。子供の頃から腕力的には強くないが、正義感は強い、その思いは今でも変わらないが...。この物語で描き 伝えたかったことは何かが暈けてしまったようでもったいない。
少しネタバレするが、物語は 会社で「もう(午後)9時か」と呟き、他に誰もいないことを確認し 変身もしくはファイティングポーズのような動作をし悦に入っているところから始まる。勤続20年のベテラン社員?、しかし事務ミスや電話応対の不手際などを繰り返し、後輩の上司(課長)に注意される始末。ピーターパン症候群でもセルフ・ハンディキャッピングでもない普通人(サラリーマン)の世界。悪者も世の理不尽なことの比喩かと思ったが、そうでもない。
パンフにもある「生きづらくしている」のが何なのか。主人公 ハジメが、会社や家庭で何となく上手くいっていない状況を描いているが、その原因や理由の掘り下げが十分練れていたのだろうか。あたり前のように不安・心配・憂慮といった心の在り様を前提にしているため、埋めるべき課題や問題が暈けてしまったかのような印象。アクションはキレもスピードもなく、泥臭く立ち向かっていく姿、そこに妙な愛情を感じる。その必死さが格好悪くてもヒーローで、日常のことをあたり前のようにするサラリーマンこそ…。
(上演時間1時間25分 休憩なし)【マフラーチーム】追記予定