満足度★★★
科学的不条理劇
科学と社会や倫理の関係を描いた作品はたまにありますが、学術的な内容そのものを扱った作品は珍しいと思います。想像していたよりも、ちゃんと演劇作品になっていました。
粒子であり波でもあるという特徴を持つ光子を擬人化し、不条理劇的な話になっていました。
登場する5人の役者一応役があるのですが、完全には固定されておらず、1人の役の台詞が少しいびつなイントネーションを伴って次々に受け渡されながら、または同時に語られ、不確定性とリンクしたような表現になっていました。
ポストパフォーマンストークの島田先生の話も興味深く、普段使わない頭の部分が刺激されて、楽しかったです。
床に固定された箱が35個だったのは、「光子→みつこ→35」の言葉遊びだったのでしょうか?