満足度★★★
題名の違和感が全てに繋がる
「この雨降り止まぬ時」ならすんなりと胸に伝わるのですが、「この雨ふりやむとき」という題名のしっくり来なさが、作品の本質にも繋がっている気がします。「この雨がやむ時」なら、どうだったか?などと、余計な邪念が湧いてしまいました。
傑作戯曲だとは思うものの、キリスト教に対する浅薄な知識しかない、この作品の重要な骨格となる問題について、どうしても、自らに引き寄せて、共感し辛い部分がある、私には、やや疲れることの多い芝居でした。
ミスキャストと思われる方もお二人いて、もっと違うキャストで、もう一度観てみたい作品ではありました。
ただし、須賀さんは、とても良い役者さんだなあと、再認識。田畑さんとの若い二人のシーンには、常に心が奪われました。