満足度★★★★
日本では中々出会えないと思う。
男と女と暴力と殺人、そして森と霧。日本人の感覚だと中々産み出せない作品だと思う。
まず、装置に度胆を抜かれる。
あれ、
にしすがも創造舎に森が出現してました。
どこから持ってきたの!?ってゆー大木がにょっきり、にょき生え。踏みしめた落ち葉の音すら超リアル。
それらを覆い隠すように時折、出現する霧。
半端ない霧。
音楽がまたカッコいい。
森を怖いと感じるアノ感覚を、廃校の体育館で再現しちゃったのがトテツモナイ。
日常の中から非日常へ踏み込んでしまって「不味いぞ」と分かっているのに引き返せない、不安なんだか、通り越して気持ち良くなっちゃってんだかってゆーアノ感覚が鮮やかに甦らされる。
そして俳優の存在。
台詞を発さなくとも雄弁に語られる身体を通して、舞台の森を更に身近に感じる。
東京の都会ど真ん中の室内で森を体感する不思議な舞台でした。
視覚と聴覚を完全に支配される、それは美しい舞台でした。