存在証明 公演情報 劇団俳優座「存在証明」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    数学者や物理学者を主人公にした演劇作品はいくつもあるが、これは日本人作家がイギリス人数学者の世界やその関係者を物語にして書いているので意外な印象。ゼータ関数の話はかなり難しいが聞き流せばよく、素数が何かさえ知っていれば硬派なストーリーの理解はそれほど難しくない。本筋から派生する患者ベリルに絡む話など謎解きの要素もあって楽しめる。この手の作品は時として哲学的・抽象的になりすぎることがあるが、これはそうではなく、十分芝居として楽しめる。タイトルの「証明」という言葉はこの作品全体を象徴していると感じられ、時に論理的、時に詩的な表現になる。舞台装置・背景そして演出がなかなか良く、名優揃いの劇団の実力が遺憾なく発揮され重厚な作品になっていると思う。特にハーディ教授の志村氏が秀逸。

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    2025/11/12 02:24

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