高知パルプ生コン事件 公演情報 燐光群「高知パルプ生コン事件」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    開いたばっかりだったからかもしれない、二日目の夜は50席ほどの劇場に6割ほどの入り。内訳は新聞学芸部記者らしき者10名。こちらも名前を知っていり劇界ライター、関係者、学者で10名。有料入場者の一般客は5名いたかどうか。いつも見るときは後半だから前半がこれほど良くないとは思わなかった。20日を超える劇団公演である。
    内容は地方都市の公害垂れ流し問題であるが、さすが時代の変化もあって、昔の新劇団のように、悪玉代官資本家をやっつけろ、善玉無力市民は団結しろ!と口先で言うだけでは見る人はいなくなった。昔と同じく単純化すれば、この構図ハいまも変わりはしないが、次第に芝居も現実を踏まえなければ、となっている。この話の舞台は城下町の地方都市である。攻める者も、攻められる者も江戸時代以来の地方の構図が出来ていた。この実話の高知では、昭和三十年代、六十年も昔だが高知県衆議院全県一区では、必ず、日本共産党は、社会党が苦戦する中で必ず一人の議員を出し続けていた。労働組合も女性運動も強かった。こういう組織系の表向きの動向からは実情は計り知れない。革新系の燐光群は、長く立場を定めて主張のはっきりした作品を作り続けてきた。ここ三十年の中で、このドラマのように何も変わらなかったように見えるが、僅かながら変化は出てきている。昭和百年、これが日本の現実である。これで食える間は喰っていくと良い。そのうちに風向きは変わる。

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    2025/11/03 20:41

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