当番の娘 公演情報 劇団匂組「当番の娘」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    内容的に語弊があるが面白い。戦後80年の節目、多くの反戦劇が上演され 本作もその1つ。特徴として 戦禍ではなく戦渦を描いており、その悲惨さは十分すぎるほど伝わる。テーマとしては「重い」が、それに負けない「想い」が詰まった公演。当日パンフに演出の三浦剛 氏が「少々突拍子もないスタイルかもしれないが、笑撃と衝撃の塩梅は上々かと」記している。この敢えての演出は 評価が分かれるかもしれないが、自分は好意的に受け止める。一瞬 朗読劇かと思ったが、そこには或る意味が込められている。

    舞台となるのは、信州松代 真田祭りの昼下がり。そこには松代大本営跡地があり、本土決戦(政府中枢機能移転)を想定して造られたもの。主宰の大森匂子 氏が長い日々あたためてきた渾身作ー反戦と差別ーであるが、それは戦時中のことに止まらず 今に続く問題を提起している。それをハラスメントという別の形で描く。少しネタバレするが、真田祭りの日に来た老女との語らいから、満蒙開拓団 当時の忘れたいコトが甦ってくる。それがタイトル「当番の娘」に繋がる。
    (上演時間1時間50分 休憩なし)追記予定

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    2025/10/23 17:41

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