ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス 公演情報 公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団「ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    予算をふんだんに使い、やりたいことをのびのびとやった開放感すら感じる気持ちのいい作品。劇団の総決算のような笑いの渦。厳選された小劇場オールスターズのコンマ単位のボケ、客席は笑いと拍手で最後まで揺れ続ける。偏執狂的な笑いの組み込み方、アドリブも多いのだろう。役者が笑いをこらえる場面が幾度もあった。

    西出結さん主演は大きい。アンパサンドの絶対的エースである彼女の持つバランス感覚。いつも困った顔をしている彼女は笑いとシリアスを同時に成立させる稀有なキャラ。やらされている感がなく本当そのまんまの人なんだろうと思わせる。物語に観客が気持ちを乗せやすい。存在自体がそのまま天性のツッコミのよう。

    土本燈子さんの使い方で演出家のセンスに差が出る。今作は素晴らしい。

    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    1968年(昭和43年)、『ぼーっとぼう子』のパイロット・フィルムの製作。集められた声優陣は事務所に言われて仕方なく来た若手俳優が多かった。まだ黎明期、アニメに声を当てるなんて役者の仕事とはとても言えない。主役のぼう子に抜擢されたのはまだ舞台にも立ったことがない研究生、西出結さん。相棒のサエモンにベテラン声優の高畑遊(あそぶ)さん。プライドの高い女優、土本燈子さん。東野良平氏、てっぺい右利き氏、近藤強氏、事務所の代表・加藤美佐江さん。
    プロデューサーにひたすらボケ続ける立川がじら氏、演出家に江原パジャマ氏。

    かなり出来のいいアニメはドラゴン(四柳智惟)氏制作。サウスパーク調の『ドラえもん』。

    近藤強氏は篠原信一みたいな強面だが無駄に長い説教が始まると奈落と共に落ちていく仕掛け。

    大ヒットして長寿アニメとしてずっと続いていく『ぼーっとぼう子』。皆、歳をとり一人また一人と声優が代替わりしていく。

    劇団4ドル50セント×東京にこにこちゃんコラボ公演『となりの奪言ちゃん』が自分的には消化不良だったので今回は大満足。(ラスト辺りに不満はあるが)。

    一番好きだったネタ。加藤美佐江さんがマイクでアフレコしようとするも低いマイクは他の人が使う為近藤強氏用の背の高いマイクでやらざるを得ない。上半身を反り後ろ手に上を向いて必死に当てる。「リアム・ギャラガーじゃないんだから!」

    クライマックスに流れる「Don't Look Back In Anger」、終演後には「Champagne Supernova」。

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    2025/10/04 17:00

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