公演情報
ラビット番長「成り果て」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
これも傑作。再演を繰り返し4回目の公演。紀伊国屋ホール挑戦の演目にこれを選んだ事もあり、劇団にとって一番手応えのある作品なのだろう。クライマックスは気持ちが入っていて皆涙ぐんで演じていた。確かに人の心を動かす力がある。ストーリーとかシチュエーションとかではなく、ただの将棋好きの純情に感じ入る。いつも人生の脇には将棋盤がついて回った。泣いて笑って悔しくて悲しくて淋しくてやり切れなくて、ふと将棋の駒を弄る。そんな連中の織り成す精一杯の純情模様。生きても死んでも成れの果て。
選曲のセンスがずば抜けている。Superflyはハマる。このシーンにはこれだな、と曲を吟味し気持ちを託す光景さえ見える。
大阪の将棋道場、プロ棋士としては負けまくっていて評価は低いが、その人間性から弟子やファンからの人気は絶大な森棋士(井保三兎氏)。その弟子である天野兄妹、兄(三浦勝之氏)は奨励会二段でプロ(四段)入りを目指し、女子高生の妹(漆間虹美〈うるまこうみ〉さん)は女流棋士を。だが世の中そんなに甘くない。幾ら将棋が好きでもどんなに頑張っても報われないことの方が多いもの。彼等の流転と激動の日々。
ジャージ姿の女流棋士、成塚衣和美さんが妙に気になった。
女流名人、江崎香澄さんも引き締まった役柄、女流棋士の悔しさを滲ませる。(女流棋士としてプロになれる研修会B1クラスは、奨励会では6級程の棋力だと言われている。「所詮、女だから」と舐められる男社会)。
会長(=米長邦雄)に松沢英明氏。
是非観に行って頂きたい。
2025/09/27 16:00
「成り果て」ご観劇いただきありがとうございました!
感想内に名前をあげていただけて光栄です☺️