今日は、これくらい 公演情報 サンハロンシアター「今日は、これくらい」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    市の活性化の中心にしたい サッカーチーム:ジャンドゥーヤ鶫野、その試合をメインにした市民フェスタへ観客5,000人を集めるという一大イベント。その関係者や市民個々人の思いと行動を描いた庶民劇。

    街興しはしたいが、その中心がJ3でもないサッカーチーム(現在JFL)。その関心度や思い入れが違い、なかなか一枚岩にならないところがリアル。夢中になるものって人それぞれ、それをどう纏めるか至難の業だ。その それぞれ夢中になるものを登場しない人物を通じて垣間見せる巧さ。
    (上演時間1時間30分 休憩なし) 

    ネタバレBOX

    舞台美術…中央が窓抜き枠のようで、場面に応じて枠内を入れ替える。また演台のようなものを搬入し、市にある洋菓子店などを現す。物語は鶫野市を活性化させるため、地元サッカーチームの交流試合に5,000人を集客するイベントを企画。サンハロンシアターは、キャストの高年齢といったことが書かれていたが、その実態を物語に重ね、若者が都会へ行き 鶫野市の高齢化が進んでいくようだ。

    イベントに携わる人々の思い入れ(熱量)が微妙に違うため、今一盛り上がりに欠けている。しかし地元ということもあり、幼馴染や高校の同窓生を巻き込んで…。
    チームの広報・営業担当の桐田俊也は、高校の先輩でありスポンサーである㈱ヘーゼレート営業部長 羽場健一にイベントの必要性を説いている。市民フェス実行委員の青島真沙美、高梨祥平は2人の様子を静観している。また羽場と高校時代 同級生だった槇村結子は、商工会議所職員として地元だがサッカーには詳しくない。亡くなった夫が野球 阪神ファンだったこともあり、どちらかといえば野球に興味があるようだ。そして娘が結婚しようとしている相手が巨人ファン、夫が生きていたら何て言うだろう(夫、娘とその彼氏は登場しない)。

    このイベントで自慢の洋菓子--特製ティラミスを宣伝したいパティシエ・洋菓子店経営の川江瑠衣、こちらは商売が気になる。そしてこの店を手伝っている沢木田律の夢や生き方にも関わってくる。イベントの司会進行役として漫才師のヒクイドリタカイドリ(長谷吉彦、佐山敬太)が来るが、彼らは地元ではないことから、もっぱら自分たちの芸風等を気にしている。地元イベントといっても関心は人それぞれ違う。そこに「地元だから」といった変な強制・強要や同調圧力はなく、むしろ自然(体)な人間関係が築かれている。そこに何故か安堵感を感じてしまう。

    そして集客は4,899人という微妙な数字(不達成)、コメディという名の予定調和にしないところに好感が持てる。ラスト、負け惜しみのように聞こえる、桐田の「今日は、これくらいにしてやる」だが、むしろ この捨て台詞が 明日に向けて という力強い言葉に思える。
    次回公演も楽しみにしています。

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    2025/09/05 17:15

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  • ご観劇ありがとうございました!
    思い入れのあるモノは人それぞれな故、熱量はバラバラ、なかなか一枚岩にならない…リアルに描くことが出来ていたら幸いです☆
    何にしてもいろんな考え方があるので、1つになるのは至難の業ですよね…
    それでもサンハロンシアター一同、これからも一丸となって進み行くので、どうぞよろしくお願いいたします!

    2025/09/09 21:46

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