どんぐりシンフォニー 公演情報 春の日ボタン「どんぐりシンフォニー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    第五話でうるうると泣けた。
    第五話でうるうると泣けた。

    まず当日パンフに千野ありささんのコメントが載っております。かいつまんで、「夫婦でこの演劇を作っている事、出産して家族が増えたこと、子供が生まれてからは毎日がお祭りだが、よく考えてみたら夫婦二人でも十分毎日がお祭りだったこと、これからもこんな感じでずっと毎日楽しく過ぎていくんだなぁと思う。ばたばたしているがハッピーだなぁと思っている。」とありました。
    こうコメントがあると観なくても劇が想像できるような温かな気持ちになりました。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    五話の短編集。物語特に繋がっているわけではないが、それぞれの短編にそれぞれの登場人物が絡み合うことからオムニバスとなっている作品。

    第一話フリーマーケット
    姉はバッグを病的に買いまくるバック依存症だ。一方で姉の友人は3年前に恋人に振られてから摂食障害になった。姉と同居の弟はバックが氾濫した部屋を少しでも整理整頓するべくフリーマーケットを開催するも全く売る気がない姉と友人はお互いの満たされない心をカバーすべく同居を決める。そのために追い出されることになった弟は何のためにフリマをしたのか解らない結果に。

    第二話絵本画家のアトリエ
    絵本画家・麻美と絵本作家・渡は同居していたが同居記念日の1000日目を渡が忘れたと思い込み険悪な状態になった二人を編集者が取り持つが、二人の話を聞くうちに家賃は麻美持ちで、家事は渡が担当していたことが暴露される。しかも渡は麻美から借りた金でパチンコにもつぎ込んでいた。しかし一日遅れの宅急便の中身を見た麻美は渡が記念日を忘れていなかったことに感動する。編集者を無視して二人は温泉旅行に行ってしまう。笑

    第三話どんぐりの木の下で
    クヌギとカシワはどんぐりだ。しかしどんぐりとして川に落ちた時にドジョウに見られると人間として生まれ変わってしまう。なんとかしてどんぐりに戻りたいカシワは人間に「自分はどんぐりの妖精」だということを信じてもらうか、ミラクルどんぐりを見つけるかしないとどんぐりになれない。しかしクヌギは人間界に友達が出来たから人間のままでいたいという。クヌギの思いとカシワの悩みが考えさせられる芝居。

    第四話ランチタイムの公園
    サラリーマンと彼が小学生だった時の先生との会話劇。
    リーマンは無職になってしまった。しかし家族にはそのことを言えないでいた。公園のベンチに座ってパンをかじっているとかつての教師が現れる。教師はいなりずしをリーマンに食べさせるもとにかくまずい!ヨクヨク話を聞くと給食として食材に拘ったいなりずしを出したいという。先生は調理師の免許を持っているリーマンを学校の調理師として雇うことに。

    第五話どんぐりファミリー
    これが一番好きな作品だった。
    父は大学で清掃員として働いていたが、息子が幼いころ、父はどんぐりに詳しいことから「どんぐり博士」と呼んでいた。そのまま大きくなった息子は青年になっても、父は大学でどんぐりの研究をしていると思っているだろう息子に中々本当の事が言えない父。息子に落胆されたくないのだ。しかし息子は父の本当の職業を知っていて「お父さんが自分から話してくれるのをずっと待っていた。ずっとずっと待っていたら大人になってしまった。」と打ち明ける息子。

    父の心を思い遣る息子の心に感動して泣けた。もちろんここまでに沢山の描写が加味されて泣けたのだが、第三話と第五話は父が幼少のころにみた「どんぐりの妖精」が親子二代に亘ってリンクされててとても美しい光景だった。心が洗われた。そうなんだよね、大人になると子供のころの透明な心をついつい忘れてしまいます。

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    2010/11/01 19:04

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  • せんのありさ>
    コメントサンクス。
    当日パンフの力、伝わりました。そのもくろみ、成功ですね。笑

    はい。第五話は温かな春の陽射しのような物語でした。
    父と息子の繊細な心が描写された素敵な物語でしたね。
    キャストも良かった。

    ええ、また次回も拝見させて頂きたいと思っています。
    初見でしたが充分に満足できました。
    これからも頑張ってくださいませ。

    2010/11/02 14:29

    ご来場誠にありがとうございます!
    当日パンフのコメント、実はチカラ入ってます(笑)
    前説と同じぐらい大事にしておりまして、開演前ってお芝居の世界に入る大事な時間ですよね。
    その時間を過ごす時にお読みいただけるような文章を心がけています。

    第五話が気に入っていただけたのはとても嬉しいです!
    ネタバレも細かくしっかり書いていただき、ありがとうございます!

    世の中を少しでもほんわかさせるのが春の日ボタンの使命だと思っています。
    是非、ほんわかしたい時はご来場くださいませ!

    次回のご来場も心よりお待ちしております!!

    2010/11/02 10:07

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