公演情報
サブテレニアン「ハムレットマシーン」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
本邦初演したときに見たような気がするがもうしっかりとはが覚えていない。訳が分らなかった、と言うよりは、どういう作りなのか理解できない、と言う気分だけが残っている。東西冷戦の終結期。西側にいると、東側は具体的には破綻しているらしい、と知っては居ても、全否定する根拠もない。新しい思想も持てない。八紘一宇だけは痛い目に遭った記憶が残っていてゴメンとは分っていても、浮かれているうちにバブルがきた。
我が国民に与えられた束の間の日々だった。そういう日々にマージナルな場の国民は、悩んでいたわけでそれがこの作品だ。今それを見るのは今の我が国民にとっては何らかの教訓にはなるだろう。
今となっては、この原作が設定した状況は「ハムレット」も「マシーン」もわかりやすいのではないかと思う。
だが、その原作はかなり変えてあって、「現在」に寄り添っているつもりかも知れないが、そこの手際が上手くなく、ますますわかりにくくなっている。分りよく!というのはこういう昔の芝居を今風に直してやるときの第一歩だろう。新国立も昨年、大仰に昔の東欧作品をやったが、見るも無惨な見当違いの作品になった。キワモノは難しい。今回のテキストはリーディングのようなものだが、それにしても、俳優たちももう少しは表現力がないと、舞台に立っている人もつらいだろう。客席40席弱、満席・出来だった。75分。
今回は若い人だから全く50年前の壁崩壊前夜は知らないだろう。それはそれで今やるには仕方がないいいのだが、これでわかったつもりになるのは最もまずい。