月の海 2025(東京) 公演情報 日穏-bion-「月の海 2025(東京)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    異色の劇団の公演を始めて見た。いろいろ驚いたが、今なお、こういう演劇は求められていると少しは納得した。韓国ドラマや2/5Dドラマが続けられるのも世情の反映である。もう四十年以上前に王子の篠原演芸場で梅沢武生(富美男の兄、早世した)劇団のショーを見たときの驚きに似ている。
     演じられる演劇の構造も、役者も、客も周囲とは全然違う。エンタメの核芯がそこにあった。40年前にまだ若かった武生は自信満々だった。面白くもなさそうに小さな舞台で踊っていた弟を横目に、今に富美男は化けますよ、と言っていて、その通りになった。日穏には、何らかの意味でスターがいない。いくらよくできていても、ワッと来る観客の反応に生身で応えられなければ何ものにもなれない。
     確かに時代は違う。だが、今TVでお客様第一とキャラクターを売って、自分は主役だとうそぶく芸を持つようになるのは容易な道ではない。80席は満席。だが、月のように美しく冷えている。点をつけるのは今回は棄権する。

    0

    2025/08/22 12:24

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大