満足度★★★★
群像劇は難しいのです。
もっと上のある作品だと思う。
でもいまでも十分に楽しめる。
つくりものとなまのいい融合。
この劇団のこれからで、もっと上を必ずみせてくれると信じられる作品だった。
堂下 勝気のカーテンコールでの立ち姿が何よりも美しかった。それはただ立っていることの美しさというよりそこまでの150分の細かい感情のゆれうごきがその姿を美しくみろと命じているようなそんな美しさ。
ところで、そもそも150分超というのは「長い」のか? 別に尺1時間あればおもしろい作品にしたてることはできると思う。それと150分が長いというのは別の話。それぞれの作品には適切な時間があると思う。先に上演時間を告げられることが当然というのは何かおかしい気がする。それは事前にあらすじが告げられる演劇もあればどんなすじだか演じられてはじめて明らかになっていく演劇もある。同様の話。この作品は先に時間を教えられるよりもいまが全編中のどのあたりということをみながら観客が個々に想像した方がおもしろい気がした。なので休憩も事前の告知もない方がよいと思った。