ひとくず 公演情報 映像劇団テンアンツ「ひとくず」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    2回目観劇。
    通常版(?)の公演は これが最後とのこと。7月8日(19時)は短縮版、9日(14時)はエピソードが挿入され さらに長尺(千秋楽スペシャル)になるらしい。

    既に 内容は知っているが、それでも笑い 泣ける。また1回目の時にアドリブか判然としなかった台詞は、台本通りということも分かった。そして キャストが変わることで情況も違ったような印象を受けた。特に、北村鞠と金田匡朗の母 佳代が、それぞれ御園紬サンと徳竹未夏サンへ。やはり「舞台は生もの」、同じ内容でも違った感情が動いた。
    (上演時間3時間35分 途中休憩10分)【バニラ チーム】

    ネタバレBOX

    カーテンコールで、徳竹サンが 今日 那覇(宮古島チャリティー国際映画祭のMC)から 本多劇場へ、ゲネもないし不安だったと話していたが、迫真の演技で観入った(もちろん全ての役者に言えることだが)。
    初日は 入場時に混乱があり、開演が30分遅れ。また舞台上では、電柱が倒れかけ キャストが慌てて支えるなどアクシデントがあったが、今日は(観客から見て)何事もなく良かった。

    公演はシングルキャストはもちろん、変則キャスト、ダブルキャストを含め多くの俳優陣で上演されている。コメディ‐リリーフとして笑わせ、テーマである児童虐待で泣かせる、そして考えさせる場面の数々。匡朗の母 佳代、鞠の母 凛、その母の千鶴は男なしでは生きていけないといった弱い面を、同時に子の愛し方を知らない寂しさも描く。母の観点を強調することでネグレクトに潜む怖さが観える。佳代、凛という要(カナメ)の母をテンアンツの徳竹未夏サン、古川藍サンが熱演。理屈では語れない、その難しさを舞台で表現する。「平凡な幸せ」「普通の家族になる」ことの難しさを改めて知る。

    人のクズーカネマサ(上西雄大サン)、母の男を 凛の恋人をそれぞれ刺殺。その男が一人の少女 鞠のために…昔から知っている(元)刑事 桑島(剣持直明サン)との邂逅が味わい深い。桑島のカネマサを思う気持ち、その真情を受け入れるカネマサ。そして 鞠の誕生祝いを目前に逮捕されるが、桑島の温情で 彼の同僚にプレゼントを託し別れの言葉を交わす。舞台から客席へ下り(連行され)る姿に、啜り泣きの声。
    何度見ても泣けてくる場面だ。次回公演も楽しみにしております。

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    2025/07/07 20:02

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