穴熊の戯言は金色の鉄錆 公演情報 MCR「穴熊の戯言は金色の鉄錆」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    (笑えた度)4(今感)3(完成度)5

    私は力技のラブコメディーとして十分すぎるほど楽しんだが、
    市井のごく平凡な男の一生を、将棋の達人の如く必要最小限の手数で描いた大河ドラマにして人生讃歌。
    作り手の人生に対する温かい眼差しが胸を打つ。

    ネタバレBOX

    人生をノートに書いてシュミレーションする。
    何回トライしても上手くいかない。
    それでも何とか生きて来た。一部は妄想だったかもしれない。
    あるいは全部作り物の世界だったのかもしれない。たぶん全部だろう。
    そんな救いのない状況でも、手の温もりだけは、確かな実在として感じた気がした・・・・。
    穴熊はたぶん戦い方のことだろう。やることなすこと上手くいかず、言うこと全て戯言でも、追い詰められ、死ぬ寸前でも、人生の主人公は紛れもない、あなた自身なのだ。周りの駒が、あなたを見守ってくれている。

    真正面から泣かせようと思ったらたぶん絶対チョイスしないであろう木村カエラを、不意打ちで小さく流し、笑いとして使って、そこからボリュームを上げて、観客の視線を奥までパンして今生の別れを表現し、しっかり木村カエラのままで泣かせにかかる。神業だ。
    寂しさを受け入れること。円熟の中に禅の世界観が確かに感じられて滋味深い。






    ・・・とか何とか書きましたけど、ミスリードされる寸前でした。本当はこれ、全編コメディーなんでしょ。人生は基本的に喜劇。お人が悪い。いやいや感動的な部分もしっかり成立していてさすがだなとは思いましたけど、、、、私は力技のラブコメディーとして十分すぎるほど楽しみました!!

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    2025/05/27 19:20

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