公演情報
さよなら人生「高尾山へ」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
人生を山登りに準えて、40歳代の中年男2人の喪失と再生、そして…を描いた好公演。偶然、大学以来の友人と再会し、何となく高尾山に登る。中年になり 人生の先が見え始め、それでも まだ頑張れるといった中途半端な年齢(不惑ではないなぁ)。その心の叫びのような思い、それを山登りの途中で出会う小学生に さり気なく言わせるところが上手い。
現実と遣り甲斐、その実感を失った先に灰色の景色が待っている。たびたび劇中で吸うタバコ、燃え尽きたカスのような儚さと悲哀が漂う。タバコに火をつけながら、これが最後と言い、暫くして これが始まりのタバコと言い火をつける。人生諦めたようで、まだやり残したことがある。その足掻きが中年期のような。しかし、久し振りに会ったとは思えないような 飄々にして軽妙な会話、それが重たくならず 逆に滋味ある物語にしている。
(上演時間1時間25分 休憩なし)