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零れ落ちて、朝
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公演情報
世界劇団「
零れ落ちて、朝
」の観てきた!クチコミとコメント
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曽根千智(10)
実演鑑賞
満足度
★★★
罪の意識から「潔癖」を問い直す
ネタバレBOX
外科医の青髭、GHQの影、九州大学生体解剖事件。それぞれのテーマがとぐろを巻いて舞台上で蠢くような臨場感あふれる作劇であった。白い砂を降らせ、舞台面を水浸しにし、客電が意味ありげに明滅する中で、音圧の強い音楽とリフレインを多用する戯曲の言葉が客席の身体的な緊張を高めていた。戦時下で「死んでいいとされる命はあるのか」と激しく問い続ける3人の俳優の説得力のある身体は、挑戦的な本テーマを扱う表現の骨子となっていた。
強い身体の説得力を持つ一方で、モノローグを多用し客席とのインタラクションが少ない構成上、作劇としては第四の壁を強く意識させられる劇構造ではあった。場面転換に差し挟まれる3人の老婆のシーンは、舞台を客観視して離れようとする観客を繋ぎとめる手として有効に作用していたものの、抽象的な台詞で綴られるシーンが続くがゆえの浮遊感がうまく客席側の姿勢と接続している個所とそうでない個所があったように思う。いっそ完全に台詞を排して、ダンス作品として上演できるのではないかと夢想した。
(以下、ゆるいつぶやき)
「戦時下のような特殊環境で命の処遇を決めるとき、そこには白黒つけられないダイナミズムが働いている。しかし、人としての正義を失ってはいけない」というメッセ―ジは圧倒的に正しい。ただ、個人的に、演劇は正しさを描くのがあまり得意でないメディウムなのではないかと思っている。それは、正しさを描くにはあまりに演劇が遠回りをしたがる性格ゆえなのだが、今回の演目に関してもその難しさを感じた。青髭に名前があり、背景が描かれ、娘との結婚に際した葛藤が描かれていれば正義が色付いてみえたのかもしれない。登場人物の個別具体性を極力排したのは台詞を減らしたいという演出目的上あえてであったと思うが、演劇という媒体で正しさを語るバランス感覚について考える上演だった。
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2025/05/22 17:43
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