柔らかいモザイクの街 公演情報 サラダボール「柔らかいモザイクの街」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    繋がったモザイク
    早織の人生を綴った物語。サラダボールの描写は割りと好きだ。その描写は断片的だけれどきちんと繋がってステンドグラスのようなカラーが見えてくる。美しく繊細な物語だと思う。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    現在、痴呆になった早織は介護施設に入ってるらしい。これを介護する職員役が島田曜蔵なのだけれど、なかなかはまり役だ。この後、早織を軸に早織が生きた人生を10代、20代、50代とその時代の、それぞれの友人関係や家族との関わりを映し出していく。

    学生の頃の友人との関わりあい。就職して恋に破れ退職してデザイナーを夢見たのちの挫折感。結婚して妻になったものの、子育てが終わった後の自分と言う存在感のなさ。空虚感などを見事に演じていたと思う。

    そして早織をとりまく人間関係の描写もお見事で、50代の主婦らが集る賑やかな光景もリアルで愉快で楽しかった。あんな風に煩いのかと。笑)

    全体的にコミカルにぼんやりと断片的だが一つ一つははっきりと走馬灯のように流れるあの頃の出来事。それは夢の中の昔の記憶だ。早織の夢の中を描写する現実と過去を交錯させた物語。

    演出があまりにもお見事。人が死ぬ間際ってあんな風に色んな事を断片的に見るのだろうな、と想像する。
    死ぬまで生きること。それが人生というものだ。


    島田のカラオケが絶妙でした。花丸!



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    2010/10/06 13:28

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