ヘッダ・ガーブレル 公演情報 新国立劇場「ヘッダ・ガーブレル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    一皮向けた、ベテラン女優に賞賛を惜しまず
    いやあ、御見逸れしました。大地真央さん!!

    またいつもの、独特な台詞まわしなんだろうなと想像していたのですが、見事に、役になりきっていて、真央色が払拭されていてビックリ!
    プライドが高く、身勝手な、でもとても魅惑的なヘッダを、若々しく、美しく、好演されていました。

    イプセンの芝居は、本当に、見事に、人間の業を描いているものばかりで、どの作品も、常に、普遍的で、身につまされるストーリーばかりですが、この作品は、特に、女性の性にテーマが集約していて、大変興味深く、時折クスリと笑いながら、共感しつつ拝見しました。

    舞台セット、照明、音楽、全てが主張しすぎず、身の程をわきまえた脇役振りで、舞台上の登場人物の造形の手助けになっていました。

    宮田さんの演出も、女性ならではの細やかさが随所に見られ、とても丁寧な、まるで、イプセンの原画に、見事な手腕で、色付けされた、美しい塗り絵を鑑賞したような風情に満ちていました。

    脇役陣も、皆さん、秀逸。このレベルの舞台が、こんな低価格で観られるなんて、何だか、良いものばかりの福袋を買った気分でした。

    見逃した方のために、今から再演希望を出したい作品です。

    ネタバレBOX

    馬木也さんが、何度も口にする「ヘッダ・ガーブレル」という、台詞の言い方の変化が素晴らしく、昔からのファンとして、大変ゾクっとさせられました。

    キャストが全員、好配役で、全員が、この作品で、新境地を開かれたようにさえ感じました。

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    2010/10/06 02:31

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  • KAEさま

    ありがとうございました。
    新聞の劇評だけでは様子がわからなかったので、KAEさんのレビューを拝読し、やはり秀逸公演だったことがよくわかりました。
    やはり名作は名演出家で、ということなんでしょうね。
    「ガラスの葉」とともに見逃して「後悔の一作」といえそうです。

    2010/10/08 07:31

    きゃる様

    この1ヶ月、怒涛の忙しさで、観に行った芝居もゆっくり反芻する間もなく過ごしていたのですが、これは、諦めずに自分で観に行けて良かったと、心から思える公演でした。

    あまり好みではない俳優さんが出演していて、二の足を踏んだりもしましたが、その方の演技も、今回は実に名演でした。

    舞台の中央奥に据えられた絵画が実に効果的な印象を与え、ゾクっとする程でした。

    イプセン程、名演出家と、才能ない演出家で、出来栄えがまるで違う作家はいないのではと思います。
    才気ある演出家の手になるイプセン劇は、きっとこの先何年経っても、色褪せることなく、普遍的な人間描写劇として、光り輝く気がしました。

    2010/10/07 13:11

    KAEさん、お久しぶりです
    これ、観たかったんですけど、忙しくしているうちにとうとうダメになっちゃいました。
    大地さん、今回はちょっと違う感じだったんですね。実は私も、彼女は何やっても大地真央なものだから、ちょっと敬遠しちゃったんですよ。
    で、演出家は宮田さんだったのですね。そうかぁ、てっきり、いつものあのかたかと思っていました(笑)。

    2010/10/06 17:13

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