満足度★★★★★
一皮向けた、ベテラン女優に賞賛を惜しまず
いやあ、御見逸れしました。大地真央さん!!
またいつもの、独特な台詞まわしなんだろうなと想像していたのですが、見事に、役になりきっていて、真央色が払拭されていてビックリ!
プライドが高く、身勝手な、でもとても魅惑的なヘッダを、若々しく、美しく、好演されていました。
イプセンの芝居は、本当に、見事に、人間の業を描いているものばかりで、どの作品も、常に、普遍的で、身につまされるストーリーばかりですが、この作品は、特に、女性の性にテーマが集約していて、大変興味深く、時折クスリと笑いながら、共感しつつ拝見しました。
舞台セット、照明、音楽、全てが主張しすぎず、身の程をわきまえた脇役振りで、舞台上の登場人物の造形の手助けになっていました。
宮田さんの演出も、女性ならではの細やかさが随所に見られ、とても丁寧な、まるで、イプセンの原画に、見事な手腕で、色付けされた、美しい塗り絵を鑑賞したような風情に満ちていました。
脇役陣も、皆さん、秀逸。このレベルの舞台が、こんな低価格で観られるなんて、何だか、良いものばかりの福袋を買った気分でした。
見逃した方のために、今から再演希望を出したい作品です。
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2010/10/08 07:31
2010/10/07 13:11
2010/10/06 17:13
ありがとうございました。
新聞の劇評だけでは様子がわからなかったので、KAEさんのレビューを拝読し、やはり秀逸公演だったことがよくわかりました。
やはり名作は名演出家で、ということなんでしょうね。
「ガラスの葉」とともに見逃して「後悔の一作」といえそうです。