公演情報
よた「再生数」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★
前衛的というか斬新的と言うのか、とにかく若い力が新しいことを試みようとした作品。本作は、松原俊太郎氏がスペースノットブランクに書き下ろし、「最後の映画」として上演された「再生数」(2022)を経て、上村陽太郎氏の演出によって 新たな「再生数」(2025)として上演。
少しネタバレするが、複数のモニターに映像(場面タイトルらしきもの含む⇨台割か?)が映り「ゲームの世界なのか、撮影の現場なのか、劇中劇か、はたまた現実なのか」、そんな色々な虚実が錯綜するような感覚劇。分かったような分からないような曖昧さ、それゆえ小難しさは残る。しかし言えるのは、死んでは生き返る「輪廻転生」のループが描かれ、表層的ではあるが<或る愛情>の断面が垣間見える。この感覚を刺激するような舞台、他の劇団(そちらも若手の主宰)でも似たような作品を観ており 最近のトレンドなのか。
この創作カンパニーは、第15回せんがわ劇場演劇コンクールのファイナル5団体に選出されて、5月24~25日開催の本選へ。このコンクールが選びそうな作風とも言える。勿論 上演する作品(時間制限があるため)は違うだろうが、「再生数」で言えば、突き刺さる台詞がありハッとさせられる。そんな批判・風刺的なことが 巧みにもっと込められると好い と思うが…。観客を選ぶ作品だろう。
“よた”カンパニー、まだ この作品しか観ていないが、伸びしろが感じられる。注目していきたい。
(上演時間1時間15分 休憩なし)