花いちもんめ 公演情報 劇団川口圭子「花いちもんめ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/05/08 (木) 19:00

    価格4,000円

    旧満州に渡った一人の女性が、戦後の巡礼旅をしながら当時の記憶を再現した物語。
    満蒙開拓の歴史を切り取った川口圭子の一人芝居は、歯切れの良い台詞回しと目力の鋭い表情、台本の役どころにも相まって見応えのある1時間でした。一人芝居は孤独な戦い。それを今回の題材と上手にマッチさせた「花いちもんめ」作品そのものも、文学的で良かったと思います。

    ネタバレBOX

    最近はダラダラ尺を伸ばしただけで観疲れてしまう作品も多いのですが、
    こうした密度の濃い1時間を観て帰る方が、余程充実した気持ちになれますね。
    観客の目には舞台の中心にいる劇団「川口圭子」に皆意識が行くわけですから、舞台の魔物に…怖さもあると思う。その中で本公演を観られた甲斐があったと思いました。科白には語り手としての巧みさ、母(鈴)の台詞としての巧みさ、時に滑稽な語り(歌)で強弱をつける巧みさ、作品全体を通して雪の演出や場転の照明・背景など、非常にクオリティが高かったです。
    一人芝居としての題材も、戦争を通じて人身売買や息子の死、兵士による残虐な行為など、目に浮かんできそうな表現を用いる事で、他人の感情に訴えかける要素となり、心に刻まれるようにも思う。

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    2025/05/09 03:53

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