センの風とムラサキの陽(池袋演劇祭・優秀賞受賞) 公演情報 劇団バッコスの祭「センの風とムラサキの陽(池袋演劇祭・優秀賞受賞)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    熱い演技と華のある女優陣!!
    原子爆弾を研究していた教授と学生のそれぞれの思い、それぞれの行動に感動しました。

    ネタバレBOX

    原子がぶつかるようなパフォーマンスでスタート。粒がだんだん大きくなっていったので核分裂というよりは核融合かとも、失礼!

    最初、教授は戦時下の日本で原子爆弾の開発に没頭するだけの科学者かと思っていましたが、日本でも原子爆弾が今すぐにも作れるぞというメッセージを新聞記事や演劇を通して派手にアピールすることで、アメリカに対する抑止力にしようとしていたことが明らかになりました。

    そして、初めから実際には原子爆弾を作れないことが分かっていて、戦争終結を進言していたことに感動しました。

    一方、日本の勝利のために研究していた学生の、原爆を積んだB29を撃墜するために特攻機に乗り込もうとする心意気に、特攻隊の無意味さを理解している私も、もしそれが実現していたら数十万人の命が救われたのではないかと思うと心が痛みました。

    教授と学生は全く異なる行動を取りましたが、どちらも日本を救おうとする気持ちに変わりはありません。

    広島にいた人々は、劇団員も含めて死亡し、飛んだものの目的が果たせなかった学生は生き残り、実家の長崎に向かうという東京から戻ったばかりの教授の言葉に、さらに悲しい結末を予感しました。

    演劇を通してのアピールということで、その一環で行われた劇中劇も効果的でした。その劇団には前田亜季さんやもう少し若いころの田中美里さんのような女優さんもいて可愛かったです!!

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    2010/10/04 16:18

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