公演情報
劇団うぬぼれ「クロリスの花葬」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★
土俗的・伝承的なことを背景に、女性2人が過去と未来を行き来し 自分たちのルーツというか家世を探るような物語。少しネタバレするが、説明にある「私の曽々祖父の骨は、どこに行ったんですか」「荒らされた墓。消えた骨。託された骨壷。」…2人の祖母たちが中学3年生の時に経験した ひと夏の冒険が謎を解くカギ。
閉塞的で因習に縛られた地域、そこで代々暮らしてきた人々の 忌まわしくも愛しい繋がりを描いている。思い切って過去の出来事に向き合う、その先にあるのは自由を手に入れるといった解放。流れる音楽は「蛍の光」で、束縛からの卒業を意味しているようだ。いろんな意味を込めた劇作…タイトルにあるクロリス(ギリシャの女神で豊穣神)は、舞台である地域であり人間を表し、その花(バラ品種)言葉は「未来への希望」である。
物語の肝である悪しき風習のような悍ましさは、あまり感じられない。その土地から逃れたいという切実感、そして人間関係(家族も含め)の束縛感が弱いため、物語の底流にある不自由さ理不尽さが暈けてしまう。敢えて そうしたのかも知れないが、表層的な美しさ 優しさだけではなく、もっとドラマティックに描いてもよかった。また 過去と未来を往還するためだろうが、暗転の多さと転換の手間取りも気になる。
(上演時間1時間30分 休憩なし)【Cチーム】
2025/05/10 17:06
前回作に続き、ご来場いただき誠にありがとうございました。
また、詳しいご解説をいつもありがとうございます。
ご感想や評価も、大変励みになります。
次回以降、さらに技巧や演出を凝らした作品をお見せできるよう尽力してまいります。
次回はオリジナルミュージカルコメディですので、楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
今後とも応援よろしくお願いいたします。