Project BUNGAKU 太宰治 公演情報 Project BUNGAKU「Project BUNGAKU 太宰治」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    4作品ともすばらしかったですが、「燈籠」に1入れました!
    小夏さんの作品、初めて拝見させて頂きました。
    私は学生時代、太宰治の「人間失格」の草稿や、「女生徒」の素材となった日記から創作過程を追うことに興味を持っていた現在31歳会社員の女性です。
    演劇はまったく分からないのですが、昨日拝見してとてもすばらしかったので、私も一言感想を投稿させて頂きます。
    「燈籠」は4作品の中では一番好みではない作品なので、選ばないだろうなと思っていた作品でしたが、演劇の方が小説よりよくなっているように感じ、「燈籠」を1番に入れました。小説では結末の水野の手紙から女性は救われない感じのする後味の悪い作品でしたが、演劇では少し和らげられて、また主人公の女性も共感の持てる女性に描かれているように感じました。
    また↓の方もおっしゃていますが、着物の美しさ、身のこなしの上品さ、音楽の効果的な使い方など視覚聴覚で舞台ならではの楽しさも味わせて頂きました。
    他の3作品は題材小説のみを扱っていましたが、「燈籠」は途中、「葉桜と魔笛」や「待つ」など他の女性独白体の小説も入ってきて、「燈籠」にはない妹の設定が入り、物語が作り変えられ、対象作品で一本勝負というルールなら別ですが、結果的に観客に感動を涌き起こし、実際の小説よりいい作品に仕上がっているように感じました。私は個人的に「葉桜と魔笛」が大好きなのもあって不覚にも号泣してしまいました。
    また俳優さん、特に女優さんたちが人間的に深みのある演技ですばらしかったです。
    しかし、小夏さんがどのようなきっかけで「葉桜と魔笛」などをリンクし、それらの作品をひっぱってきたのか気になります。私は「燈籠」の中の「葉桜」という言葉に「葉桜と魔笛」を想起してしまいますが、作り変えられ新たに創作されていく過程にとても興味がわきました。
    その辺り、今日のイベントで直接小夏さんに伺えればうれしいのですが、個人的にちょっと仕事で難しそうです。もしこの投稿に目を止めて頂けたなら、今度コメント頂ければとてもうれしくおります。すばらしい作品をありがとうございました(*^_^*)♪

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    2010/10/04 13:49

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  • もっちさま
    初めまして。女優の方からコメント頂けるとは大変びっくり、とてもうれしいです。ありがとうございます。またブログも教えて頂き感激です。もっちさんの世界、生き方を拝見できるのはとてもうれしいです。
    公演もあと少しですね、くれぐれもお体に気をつけて、無事成功裏に終わられることをお祈りしております(*^_^*)♪♪

    2010/10/06 18:44

    coconuts☆さま
    ご公演中の大変お忙しい中、さっそくとてもうれしいご返信を頂きありがとうございました。投稿してみたものの、ご本人様からこんなにご丁寧なご返信頂けるとは感激致しました。
    一観客者に真剣に、また舞台裏をおしげもなく詳しくお教えくださるなんて、作品はもとよりその真摯なお人柄にすっかりほれてしまいました。また大物の気配を感じて恐ろしくもあります。


    ***ここからは、ネタバレです****


    なるほど、計算しつくされた構成だということがよく分かりました。ご説明のすべてが私には刺激的です。
    「妹があったなら・・・」という文章から妹の設定を着想し、より読者の共感できる女主人公を作り出していくあたり、太宰が女性の日記から太宰の描きたい女性像を作り出すべく元の文章を改変していく太宰の心の動きと似たものを感じます。また創作上の見せ方が小説とはまた違うようで興味深いです。その辺りに演劇と小説の魅力の違いがあるようにも思いますし、何か演劇の創作方法を小説にも取り入れたなら、より読者に共感の得られる小説になるようにも感じます。
    葉桜という言葉、なんともすてきですよね。初夏になると葉桜の小道を歩きながらおだんご食べて、「あぁ葉桜・・・」なんてセンチにつぶやいてみたくなります(笑)。
    小夏さんの世界をもっと見てみたいので、これからまたご公演の情報など聞きつけましたら拝見しに伺います。新しい出会いでまた世界が広がっていくのは楽しいですね。
    引き続き大盛況の中、成功裏に終わられることをお祈りしております。
    大変貴重なお話をありがとうございました(*^_^*)♪♪

    2010/10/06 18:39

    「燈籠」、母親役で出演していた者です。

    こうやって書いて頂くことが、本当に励みになります。
    背中を押された思いで、思わずコメントしてしまいました。
    ありがとうございました!

    木村ブログ=http://blog.goo.ne.jp/ana23132
    今は毎日の公演の話を。終わってからは、公演や稽古のときのウラ話を書いたりしています。
    よければ、こちらにも遊びにおいで下さい。

    2010/10/05 22:32

    きょうこさんへ>
    応援のコメント、ありがとうございました。
    素直にとっても嬉しく、またひどく励まされました。
    コンペの競い合いは、正直なところ自分には大変プレッシャーでもあり、自分のように粛々と地味に作品作りをやってきたものにとっては、きょうこさんのように新たに興味を持ってくださる方がおひとりでも増えることが、なによりのご褒美になります。
    気にいっいただけて、嬉しかった!
    貴重な一票をいただき、ありがとうございました。


    ***ここからは、ネタバレです****





    さて、3つの作品をリンクしたきっかけについてのお話です。

    今回の演劇化にあたり、私はお気に入りの短編集『女生徒』のことをまっさきに思いだしました。
    つまり、女性独白体の短編をとりあげることが、まず最初に固まったプランでした。

    短編集『女生徒』には、沢山の独白体短編が入っているのですが、その中で私が一番、吉田小夏の劇世界に近く(家庭というコミ二ティの描き方、人間の営みの慎ましさとその中で、ふと現れる女の凄み。日常からの飛躍など。)、かつ演劇化に向いていると思ったのが『燈籠』でありました。

    他に『待つ』、『葉桜と魔笛』『女生徒』も大好きで、これらが特におきにいりでした。
    ただ『女生徒』は、自分には少し長く感じて重層的にするよりひとり芝居に向くように思いましたので、今回は、はずしました。

    『待つ』は、かなり現代に繋がるように思いました。
    現代人に繋がる社会との離脱感や若い女性の感受性の描き方の普遍性が面白く思いましたが、それ一本では演劇化するのに短く、オリジナルエピソードが増えすぎるように思いました。
    また、今回は和装などを入れてわざと100年前の世界を前提に、最終的に現代に結び付けることに主眼をおいていましたので、設定自体を最初から現代に置き換えることには興味がありませんでした。
    そこで、『燈籠』の一家の登場人物のひとりとして、『待つ』の女主人公を創作し直しました。

    『葉桜と魔笛』は、きょうこさんと一緒で私も特に心奪われる作品で大好きですが、小説ではなく演劇化したときには、ファンタジックでだいぶガーリーになってしまう危険性を感じていました。
    そこで、登場人物の作品としての構造をととることで、劇中劇のように思う存分フィクションで幻想的な演出をできるようにいたしました。
    また、太宰が『女生徒』や『斜陽』を書く際に、実在の女性の日記を読んで大きな参考にしていたというエピソードを取り入れることで、ファンタジーだけに終わらない苦味を添加したいと思いました。
    太宰と斜陽のモデルとなった女性の関係は、いち女性として、とてもドキリとするかつなんだか胸にひっかかるエピソードで大変印象的だったのです。

    この3編をひとつの世界に結び付ける時、『燈籠』は、私にとっては基盤とするのにとても向いた作品でした。
    原作では、主人公の咲子は妹などがいたら違ったはず・・と呟いています。
    それには反する創作になりますが、私の咲子への救いとして病床の妹を足し、咲子の人間像に膨らみと親しみやすさと出してみたいと思いました。
    優しいお姉ちゃんなのに、恋に狂う。頼りがいある叔母様なのに恋に狂う、など、人間の多面性を盛り込みたかったのです。
    また、『燈籠』のシーンで妹の夢子がエピソードでしか出てこないようにしたのは、『葉桜と魔笛』のシーンに出てくる妹の虚構性を保ちたかったからです。

    ご指摘のように、この3編のブリッジのアイディアのきっかけとなったのは、『燈籠』『葉桜と魔笛』に、それぞれ葉桜というキーワードが入っていたことが着想です。
    私、この作品以前に、葉桜の姿も、葉桜という言葉も好きなので、今回のビジュアルのキーアイテムとしました。
    一番翻案創作の自由度が高かった『待つ』の中に、私個人のイメージで書いた、太宰とその情人のエピソードを折り込んで、原文の言葉を多めに取り込んだ『燈籠』と『葉桜と魔笛』で前後をくるむような構成になっております。

    ご質問、ありがとうございました。

    2010/10/05 14:51

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