ワトソンとスィートホームズ/皆目見当がつかない 公演情報 かーんず企画「ワトソンとスィートホームズ/皆目見当がつかない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    【皆目見当がつかない】観劇。笑いの中に不気味さも…。それでいて、肩の力の抜け具合がよい。
    説明では「それは平凡な人たちによる平凡なピクニックだったはずが、平凡ではない人々の乱入で平凡だった人たちの平凡ではない姿が露呈されていく」というものだったが、何方かといえば、嘘と真、建前と本音、そして誤魔化しや気遣いといった日常の暮らしが垣間見える内容。これを 人によっては訳の分からない屁理屈で尤もらしく言うだろう。

    物語は、会社のOL4人が 花見ならぬ新緑を愛でるため公園で親睦会を行う。そこへ男2人、さらに自称プロの歌手が現れて…といった平凡な中に闖入者が現れたことによって起こる小さな波紋。暮らしの中にある、小さなウソや誤魔化しは必要悪なのであろうか。子供の頃にウソはいけないと教えられてきたが、大人(社会人)になると<建前>というウソをついている。しかし建前がないとギスギスした人間関係になることも、そんなアイロニーが描かれている。日常の一コマにみる可笑しみ。「ワトソンとスィートホームズ」とも関係しているようなGW特別公演、ぜひ劇場で…。
    (上演時間1時間10分 休憩なし) 

    ネタバレBOX

    舞台美術は、石のような箱馬が7つ 不均一に並んでいる。上手奥は一段高くなっており、下手奥は枯れ葉。公園の椅子であり高台といった光景。特に照明の印象はないが、音響は 鳥の鳴き声が それらしい雰囲気を漂わせていた。

    会社のOL4人がピクニック、その中の1人が早く来て場所取りをしている。そして時間に遅れてきた女性は、外国人の子が迷子になっていたので保護対応していたと言い訳。持ち寄ったお弁当を披露し、飲物は近くのコンビニへ買い出しに行くが、ここ迄で いくつもの嘘が垣間見え、言葉遣いで 先輩後輩の関係が分かってくる。そこへ男2人連れが現れ、そのうちの1人が早く来ていた女性の元カレらしいが…。女は男をストーカーと言い、男は女が別れたくないと足に縋りついた と言い分が違う。

    男2人は、ここで別の女性と待ち合わせをしている。元カレが友人のために女性を紹介するが、OLたちは その成り行きを興味津々で見守る。公園では音楽イベントを行っており、中座して見学に行ったりと人の出入りが頻繁になる。当人がいない時に本音がぽろっと…例えば、皆の(建て)前では 弁当が美味しいと食べていたが実(本音)は不味い。また 場所取りした女性は、そんな早く来ていないと嘘(気遣い)を言う。人間関係の潤滑油のような建て前、それを良しとせず<嘘>として使わなくなったら…。「噓も方便」は使い古された常套句だが、公演を観たら 妙に新鮮で説得力を感じる。

    公園にボロ服を着た、自称プロの歌手(弾き語り)が彷徨いている。その陰気だが気になる歌が 明るく華やいだ雰囲気を損なう。説明にある 平凡でない人々とは、男2人組と歌手を指すのであろう。この乱入者によって、日常の多くの曖昧なことが嘘で成り立っているが露呈するよう。女のストーカー発言や男の縋る発言は、それぞれ嘘と言い 仲直りをする。嘘と真、建前と本音の使い方の可笑しさと難しさを上手く描いている。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2025/05/04 09:50

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