ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤 公演情報 電動夏子安置システム「ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    下北盤も両バージョン観劇
    日程の都合で偶然、今回もMバージョンが先となり、24日M、25日Kバージョン観劇。池袋盤同様、両バージョン、ストーリーは同じでK、Mそれぞれのチームの視点で描かれる。
    このシリーズ、自分は池袋盤が初体験だったので、池袋盤の段階ではゲームの特性を把握し、対戦過程に気をとられた。今度の下北盤では脚本的にもより一歩進めてあり、このゲームの本質や矛盾、人間の本性の問題にも踏み込んで描かれている。2公演、4バージョン全て観たことになるが、全部観たぶん、それなりに深く楽しめるようにできていて、この芝居、本当にいろんなことを考えさせられ、怖ろしくも興味深かった。
    竹田哲士の作劇術には毎度やられてしまうが、観れば観るほど虜になっていく。
    加えて、やはり澤村、なしおが復帰した電夏は一味違う。

    ネタバレBOX

    今回のほうが池袋盤より職業の特性が役に多少は反映されていたように思う。緻密な女性棋士・城戸(小舘絵梨)とプログラマー加納(じょん)が組んだMチームはやはり手ごわく、序盤で大きく水をあけられながらも猛追するKチーム。
    城戸の棋士としての対戦成績が気になるところ。実生活で案外あまり強くない分、このゲームの勝利に賭けているのかな、などと考えてしまう(笑)。
    根原の用松亮の人間くささと、人間離れした(?)魅力を持つ門倉の渡辺美弥子が2公演通じて印象に残った。「自分のチームのノルマを最後まで信じる」という門倉のひとことにハッとさせられた。
    池袋盤を戦った経験により、室尾(岩田裕耳)の人間観察力、奥羽(小原雄平)のゲームへの疑問、城戸の勝利への執念などが浮き彫りになる。
    劇中、伊豆井(なしお成)の体型をからかい過ぎなのが気になった。なしおは演技力もあるコメディエンヌだから、ほかのことで目立たせてほしい。
    終盤近くの澤村一博の演技にリアリティーがあり、目を見張った。
    比較的従順だったMチームのノルマ・江利(池田葵)の大胆な決断が生んだどんでん返し、皮肉な結末には唖然とした。
    気になった点としては、ゲームのルールで、ポイントを獲得してノルマが移動できるマス目の数=歩数というのが台詞以外、演技上ではわかりにくいと思った。マス目が足りないと言いつつ、「回り道していきましょう」などと言っているので。もちろん、そんなこと関係なく楽しめるが。
    また、池袋、下北両公演を通じて、今回コント部分の面白さがイマイチに思えた。

    電夏の「Performen」も「家」シリーズも行動が自分の意志に関係なく制約されていく話なのだが、作者の竹田という人は「操られる人」がよほど好みらしい(笑)。
    次のシャハマーチはゲームとして芝居としてどのような進化を遂げていくのか期待される。

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    2010/09/27 15:03

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