満足度★★★★
面目躍如、ひと皮剥けた感じ
私は渡辺裕之、酒井雅史、2人の作・演出家の作品を大学生時代から観てきた。作風のまったく異なる2人が旗揚げした「多少婦人」の第1回公演を観たとき、大学のときの作品とはかなり違っていて、「なるほど、こういうものがやりたいのか。これなら大人の観客も楽しめそうだな」と感じて、今日まで観続けてきた。
2人の作・演出家の短編作品をオムニバス形式で並列上演するこの劇団のスタイル、短所が勝つと、時に中途半端な印象も感じられ、昨年の前回公演には私は心苦しくもかなり辛い点をつけて奮起を促した。そして今回の公演で現時点で最大限持てる力を発揮し、立派に“面目躍如”を果たしたと思う。
今回は劇団カラーが鮮明で、自分の好みには合わない作品も含まれていたが、作品的には完成度が高く、ここ2年くらい感じていた“隔靴掻痒感”が見事に払拭され、観終わってスッキリした。
当日会場に来ていた若い女性が題名の漢字、「淑女」も「冥利」も読めなかったらしく、隣の男性に訊いていた。「レディ」という単語は知ってても、「淑女」なんて言葉は耳慣れないのだろう。そもそも半裸に近い格好で往来を闊歩する最近のギャルは「淑女」のイメージとは程遠いもんなぁ(笑)。彼女は読みを教わったのち、「ねぇ、しゅくじょってどういう意味?みょうりって何のこと?意味、わからないよ」と言っていた。
そう、「淑女冥利」とは、はたして何なんでしょう?(笑)
スタッフワークについてはどの劇団にもお願いしてるのですが、雨の日は取り違え予防のため、ぜひ傘札を発行してほしいと思います。
2010/10/01 11:00
2010/09/29 22:31
2010/09/29 12:41
はい、今後も観続けたいと思います(笑)。
毎回、ブログで公演を振り返って検証されているので、そちらも楽しみに拝読させていただきます。