満足度★★★
楽しく観ましたよ
普段とは趣の異なる「時代劇」に挑戦したとのこと。10周年と銘打っているだけの劇団だけに、そのギャップは上手にクリアーされていたと思いました。(所々「現代劇」しかも軽いノリ的な箇所もありましたが、それはそれで劇団の個性としておきましょう)
会場に入って手渡されたパンフレットに、いきなり「関係図」として、登場人物の関係、スタンスが紹介されていて、「これは複雑な人間関係に翻弄される劇なんだ」と心配されましたが、開演するとそんな心配も要らず、それなりに楽しくみせてくれました。
劇がおわっての挨拶では、出演者全員が舞台に登場し、なごやかな雰囲気を醸し出していたことも好感を持てました。
難を言えば、「サークル的」な雰囲気、演技であったこと。
どうも「上手な、劇好きの若者の楽しい集まり」といった印象でしかなかった点です。幕を上手に使っての効果、殺陣ではたくさん練習したのだなといったものもあるのですが、どうも全体の印象が「いまいち」なのです。
とくに「笑い」をとる場面では、まだまだ安っぽい感じがします。もっともっと研究しないと・・・
また、若い人が多いために、せっかくの「重い時代」の雰囲気が表出しきれなかったこと。
この二点は残念無念といった感想です。