満足度★★★★★
センスあふれる物語
まずタイトルがとてもしゃれている。「僕が彼女を好きなことを神にすら気づかせない」このタイトルだけでストイックな男の物語だとわかる。しかし、このストイックな男、ストイックではあるがちょっととぼけた奴で、実は彼が彼女を好きなことはみんな知っているという逆説的設定がとても面白かった。
19世紀を舞台にしながら、様式めいたところはほとんどなく、違和感なく観ることが出来た。不思議な巡り合わせで愛する女性と敵同士になるという設定がとても魅力的。
役者は皆達者だが、中でもギュスターブを演じたムラマツベスと、ヒルダを演じた藤本かな子が特に魅力的だった。