闘争×ホルモン TackleBagタックルバッグ 公演情報 グワィニャオン「闘争×ホルモン TackleBagタックルバッグ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    頑張れ!おっさん達!
    流石に構成が上手い。
    しかもラグビーを知らない者が観ても解りやすい。そしてバックに流れる導入音楽にも懐かしさを感じる。音楽はその時代を生きた証しとともに積み重なって、しっかり思い出という宝石箱の中に仕舞い込んであるのだ。
    ワタクシの観た回は空席が目立っていた。チケット代5000円はちょっと高いのではないのか。庶民の出せる金額とちゃうし・・。

    そして惜しむらくは、うつみ宮土理の声域が狭い。セリフの所々が聞取り難いのだ。音量が少ないのかも知れないが舞台の広さによって声量を変えて欲しい。他のキャストのセリフの大きさに問題はなかったのだが・・。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    序盤、鹿浜商店街の情景を描写する。このやり方は「ギンガ堂」のようであったが舞台は似たような演出になることは良くある事だとも思う。更にラグビーの解説が始まった時には「あれ?やっちゃった?」なんて感じた。それというのも説明が長すぎるように感じたのと、序盤の出だしが静かすぎたのも、そう思う要因だった。

    商店街を復興させるべく、店主の中年男達はいつものようにホルモン焼き「はるちゃん」に集まって思案にくれる。そんな折、牧野の提案で「皆でラグビーに挑戦し全国を目指そう」というのである。ラグビーで有名になればおのずと町おこしになるというのだ。「はるちゃん」のオーナーである大浦もかつては有名なラグビーの監督だったことから、その女将の晴江が監督になるという。

    おっさんチームは衰えた肉体に鞭打ち、腰痛に堪えながら、ない筋肉を振り絞って練習に励むのだった。ここからの練習風景、おっさん達の奮闘ぶり、おっさんチーム対高校生の試合の様子をラグビーの解説とともに面白おかしく描写していくのだが、いつのまにかおっさんチームを応援している自分が居たりして物語にどっぷりのめり込んでしまっていた。笑

    オヤジ達の生きてきた過去の情景に、つぶやきみたいなセリフでの導入も素敵だ。こういったちょっとした笑いと赤茶けた錆びた匂いのあるセンチなセリフは西村の上手いところだ。いつしかオヤジ達は「ホルモンズ」というチーム名で「勝てない相手じゃないよ!」という監督の勝利へ誘う呪文の言葉によって、勝ち進んでいく。

    舞台上で見せる試合の展開、動き、走り、闘争、応援風景の演出がこれまた絶妙に上手い。上手すぎる。更に南武とのんちゃんの絡みも素敵で可愛らしい。のんちゃんの喜ぶ仕草がなんとも可愛くてついついうっかり笑ってしまうのだ。どんな場面でも人生の喜びは何かに夢中になれることだと思う。

    「私のスーパーマン」と吐かせるセリフやホルモンズの練習風景の映像は舞台がそのままグラウンドになったかのような錯覚を抱き55人のキャストらの青春がそこにあった。




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    2010/09/14 18:39

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