実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。
演劇を観て久しぶりに熱いものが込み上げてきた。今年観てきた つか作品ではピカ一。脚本や演出の力は言うまでもないが、演技が凄い!物語の底流にある優しさ切なさなどが、役者の体を通して滲みだし 熱き思いが迸る。熱演という言葉は、この公演(演技)のためにあるようだ。
「熱海殺人事件 モンテカルロイリュージョン」は、たぶん未見だと思う。説明にある「二つの事件が交錯しながら進展していく」は、早い段階で事情が明らかになるが、そこに隠された心情が切ない。オリンピック選手として 陽で輝く者と陰で泣く者、そして1人の人間としての生き様を切々と描く。少しネタバレするが 主宰 月海舞由さんは、刑事 水野朋子と被害者 山口アイ子、その2人の女性の愛を重ね というか対比する。一方は情を貫き、他方は裏切られるという違った結末を叙情豊かに演じる。終演後、口々に泣けた との感想が…観応え十分。ぜひ劇場で。
(上演時間2時間 休憩なし) 11.8追記