淡々としていた。
ホームページの海底からぶくぶくと上昇していく水泡のフラッシュが目に留まったので観てきました。
極限環境下に置かれた者たちの心理から万人に共通する飢えと渇きを導き出そうとしているように思えたのですが、彼らの生存に関する記述が、物質面の確保に傾倒していたために、淡々とした暮らしぶり、飄々とした佇まいの内側/深層部へとストンと落ちるきっかけを見つけられないまま、終わりまで過ぎ去ってしまったような印象を受けました。
作品の主題を誘導する、なんてことない一言が会話のなかから引き出されていれば、突き抜けた異世界に吸い込まれそうになっていたかもしれません。