嗤う伊右衛門 2024 公演情報 Mido Labo「嗤う伊右衛門 2024」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白かったです!
    顔の半分がただれた女のチラシと伊右衛門ときたら、やはり「四谷怪談」を思い浮かべるし、概ねそういうお話ではありましたが登場人物の設定などは違っていたかと。
    最初はなんとも胡散臭いと思って見ていたいわば脇役の登場人物が、だんだん可愛らしく?見えてくるのが自分としても不思議でしたが、演出の妙でしょうか。
    地の文そのままらしい語りとセリフで紡がれ、最小限の舞台美術と、照明、効果音で作られた世界に没入してしまいました。しかし、それにしても・・・
    (ネタバレ追記しました)

    ネタバレBOX

    伊右衛門とお岩の愛は純愛だったかもしれませんが、周りの人物たちの歪んだ愛が悲劇を生んでいるとしか思えませんでした。
    原作も読んでみようかと思いましたし、読んだらきっと脳内では今日の登場人物たちがこれでもかと活躍してくれそうですが、胸糞悪い奴らが多くて読む気が失せてしまったということは京極先生にはご内密に。

    以下追記
    お岩さんは気丈で潔くて愛情深くてかっこいいです。喜兵衛に騙されて伊右衛門のためにときっぱり身を引くところにもそれが現れていると思いますし、伊右衛門もそんなお岩に惹かれたのかもしれません。しかしお岩さん、もっと素直になろうよー。もっとちゃんと話もしようよ!日頃は顔のアザも気にしない風なのに、やはり伊右衛門を前にするとそれが引目になってのツンデレなのかと思うし、伊右衛門はそんな天邪鬼なところも可愛いと思ったのかもしれません。伊右衛門は自分の子でもない赤ん坊も慈しんで、本当に優しい人だ。そんな人が簡単に自分を裏切るとか思わないで、喜兵衛の言葉を鵜呑みにしないでちゃんと本人に確かめようよ。第一、伊右衛門に赤坂に女を囲うお金なんてあるはずないとは思わなかったのかなあ。
    それでも長屋に移り住んで、自分で稼いで暮らすお岩は色々開放された感じで楽しそうでもあったのですが、その後真実を知ることとなりあの凄まじい悲劇へと突入してしまうのでした。あの屋敷を譲られるらしい与茂七も、あんな光景を目の当たりにして困惑しただろうと思いましたが、あまりに深くて悲しい2人の純愛?の結末に打たれました。
    思い切り感情移入してしまった3時間弱。充実した時間を過ごしました。
    上演時間が長いと思っていたのでしたが、気になりませんでした。観に行って良かったです。
    伊右衛門の来し方、なんで蚊帳の中の人になってしまったのかが気になりました。本編で語られているのに私が気づけなかったのでしょうか。気になるので、原作を読んでみたいとも思ったのでしたが・・・以下略。

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    2024/10/05 02:02

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  • ご来場ありがとうございました!
    丁寧にレビューを書いてくださり、嬉しいです。
    そうなんです。登場人物はみんなどこか歪んでるんですよね。闇を持つ人間たちの物語だと思います。
    岩は…生きづらい人ですよね。おっしゃる通りです。
    死ぬことでしか幸せになれなかった2人をどう思うか…それは人によって解釈が違うでしょうね。
    原作、ぜひ読んでみてください。もっとすごいことになってます…。
    本当にありがとうございました!!

    2024/10/06 01:05

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