ダミーサークル 公演情報 花まる学習会王子小劇場「ダミーサークル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 未熟、だからこそ。
    今回の見所は出演者が中高生である事でも演出が中屋敷氏である事でもなく、「北区の若者が集まって北区の劇場で演劇作品を創作した」という点。是非とも北区在住の方、通勤通学されている方は足を運んで頂きたいです。対岸の火事ではなく、身近なボヤ騒ぎですよ。野次馬根性でいいから興味を持って。その結果で何を思うかはそれぞれでいいから。
    正直ね、役者として見たらみんな力不足。立ち姿は汚いし、身ぶり手ぶりが気持ちと繋がってない。のに、何故か台詞の扱いと声の使い方はやけに達者だったり。何より彼らの年代があれをやる事の意義が大きい。
    個人的に普段は舞台上で役者がどれだけ遺り取りを成立させているかを大事に演劇を観ますが、今回は真逆を観た印象。遣り取りが下手な思春期、そして人間関係が小難しくなった現代の縮図があった。人と人の繋がりは除け者も生む。 仲間意識は、仲間でない者を排除する。そして排除する為に生まれた仲間意識は真の意味での絆ではない。そんなダミーなサークル。

    ネタバレBOX

    中屋敷作品が役者の演じ方より見せ方に比重があるのはかねてから。それに拍車がかかったからここ最近どうも現代口語演劇に近くなった印象を得るのだと自己解析。
    明らかにダミーな名付けのその上で、いつもの中屋敷作品は「あんなにいっぱい出てたのに全ての登場人物が思い出せる」というのがあるのに今回は逆に「そんなに多くなかったのに思い出せない人物がいる」。見事に劇中と同じく。集まっていた時には確かにいたはずの誰かを忘れてしまった感覚。
    「フランダースの負け犬」、面白かったなー。中屋敷さんはそもそも劇構造がしっかりしてるから普通にああいうのを書いたって絶対面白い。でも自分以外にも書ける人がいる作品をあえて自分が書く必要がないと思って書かないだろうな。

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    2010/08/28 00:42

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