満足度★★
それなりに楽しいけれど…
始まりは、なかなか愉快でした。でも、途中から、全然気持ちが乗り遅れて行きました。
これって、全てが、2分割されている気がします。役者力も、会場の空気も…。
何組かの組み合わせで、見せられる連作コントのような構成のため、秀逸な掛け合いのコンビがいるかと思えば、笑いのセンスが全然感じられないコンビやトリオも…。その温度差の違いは、客席も同じで、一つのネタ的芝居に対して、大笑いしているブロックと、冷ややかに観ているブロックが、常に2分されていました。
シュールな笑いを好むブロックは、他方の笑いには無反応。下世話な笑いが好きなブロックは、逆に、シュールさにはシーン。
その見事なコントラストに途中から興味が移り、私自身は、どんどん、気持ちが乗らないまま、ラストを迎えた印象でした。
最初の、女子だけのシーンは、とても好みの作風だっただけに、何だか残念。
好きなものを最初にすっかり食べてしまったら、後には、嫌いな食べ物だけ残ってしまったような…。あー、最後に、もう一度、あの好きな食べ物を口にしたかったなみたいな…。
緩い笑いが楽しくはあって、決して、印象は悪くないのですが、でも、これをわざわざお金払って、下北沢まで見に来なくても良かったかなと、少しだけ、後悔寄りな劇後の印象でした。
もう2度と観ないとまでは思いませんが、とても好きな役者さんが出る時だけでいいかなと思いました。
2010/08/29 01:50
2010/08/28 02:01
2010/08/28 00:00
他の多くの方々もお書きになっていますが、私も、なんちゃらの持つ独特な「ゆるさ」「おバカさ」「温さ」は、とても心地よかったです。
でも、この作品はですが、それだけをもって、素晴らしい作品とは私は感じませんでした。その理由は私の「観てきた!」に正直に書かせてもらいました。まあ、あくまで私としての感想ですが。
でもって、KAEさんのレビューには、大いに頷ける点がありました。
>何組かの組み合わせで、見せられる連作コントのような構成のため、秀逸な掛け合いのコンビがいるかと思えば、笑いのセンスが全然感じられないコンビやトリオも…。その温度差の違いは、客席も同じで、一つのネタ的芝居に対して、大笑いしているブロックと、冷ややかに観ているブロックが、常に2分されていました。
シュールな笑いを好むブロックは、他方の笑いには無反応。下世話な笑いが好きなブロックは、逆に、シュールさにはシーン。
KAEさん的に言うと「連作コントのような構成」、私の表現では「ショート芝居のコラージュ」、ともに同じことですが、「なんちゃら」の持つカラーだけに偏った構成からか、私の観た回も、たしかに、そうした場内の感じはありました。なので、ビックリした次第です。
>その見事なコントラストに途中から興味が移り、私自身は、どんどん、気持ちが乗らないまま、ラストを迎えた印象でした。
それはそれは。私も、くどさを感じるシーンと、「結局、これだけの人?」と感じてしまう人物描写の物足りなさ、いや、やはり、くどさを感じました。
それでも、「なんちゃら」の持つ独自性は、やはり味がありますね。この味に、作品(脚本・演出)としての冴えが加わっていれば、もっと楽しかったのに、と思った次第です。