満足度★★★★★
情趣にあふれた夏芝居
初見です。「ああ、いい気分だなぁ~」、劇場を出るとき、思わずそう声に出したくなる、久々素敵な芝居だった。東京から兄弟の一人が実家に帰省してきて、家族、友人に起こるひと夏の出来事を描いた秀作。「特別なことは何も起こらない、普通のことを普通に書いている」が、にじみ出てくるような情趣があった。つい最近、同じようなうたい文句とよく似た設定の芝居を観に行ったら、ありえないことだらけで正反対の失望する内容だっただけに、本作の感動もひとしおでした。
若い人には古臭く感じるかもしれないし、いい人ばかり出てくるという批判もあるかもしれないが、私は安心して観ていられるこういう芝居が好きだ。たまにはこういう芝居があってもいい。昔の「東芝日曜劇場」みたいだけど。
開演前の空調の説明や、終演後、アンケートを書いている間の作・演出家のトークにも、温かでユーモラスな人柄が表れていて、場内、笑いに包まれていた。森下さんは人情を知ってる人だと思うなぁ。「次回もぜひ、拝見したいです!」と声をかけて、劇場を出ました。
2010/08/24 01:16
2010/08/24 00:39
2010/08/23 23:20
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2010/08/23 23:07
2010/08/23 23:02
コメントありがとうございます。
年年有魚で、主宰のかたが「観劇中、暑くなったりしたら、場内の私のほうを見て下さい。その場のお客様の空気を読み、エアコンの温度調節しますから」とおっしゃられたのには感心しました。真心は伝わりますよね。きめ細かい対応を迷惑がるお客さんは少ないでしょう。いくら、口だけで人情、人情と言っても、真心あっての人情劇ですよね。
先日、KAEさんが「ありえない描写」といわれた真逆のものが、年年有魚の劇にはありました。次回上演予定が未定らしいですが、ぜひKAEさんもご覧になってみてください。きっと御気に召すと思います。