満足度★★★★★
「キセキの人」から奇跡の人々になれたら・・・
「悪がテーマのスリリング御伽草子」。
この解説から、多少の恐怖は覚悟して座席に着きました。
幕が開くまでの間、美しい装丁のプログラムをゆっくり読み込むことに・・・
すると、
突然、底の見えない群青色の滝壺に飛び込み、
夢中で水面を目指せども、身体が浮いていかない混乱。
または、
ふいに、藪の中に迷い込み、行けども行けども
闇ばかりまとわりついて、逃れられないあせり。
そんな混沌の中で、突然現れる人間(?)たちの、不思議な不思議な魅力。
このプログラムは、御伽草子の世界への扉。
その中へ進んでいくと、あっという間に幽玄な中世代に迷い込んでしまいました。
(武田和香さんのデザインによるプログラム、素晴らしいです!
皆様も、幕開け前に是非一読を!)
ここからは、作家さんのこの作品に向ける想いや、現在の心境、
このカンパニーのみなさん、スタッフのみなさんに結ばれた
熱い絆も読み取ることができます。
また、見逃してしまうかもしれない、この作品の根幹になるテーマへと導く、
まるで母体と赤子とをつなぐ「へその緒」のような繋がりも得られるように想いました。
こんな、「ちょっぴり予習」をしているうちに、いよいよ、開幕です。
つづきは、「ネタバレ」にて。