満足度★★★★
無責任で身勝手な大人たち。
『旬の観たいもの展2010』参加作品。
様々な事由により子どもを保護する養育施設から養育希望者への橋渡しを行う民間企業が舞台。
社会貢献事業ではあるものの、ビジネスとして請け負っていることから実質的には子どもを商品として流通し取引している、という揺るがない事実を念頭に置きつつ、そうはいっても綺麗事だけではまかり通らないよね、とばかりに大人の事情と歪みが複雑に絡み合う。
いつの時代も、大人の都合によって子どもが犠牲になり続けている。そんな子どもは、幸せになるための旅に出る。たとえその子自身がそれを望まなかったとしても。
子どもを育てられないのなら生むな。とは昔からよく言われること。しかし、生んだ後にこれ以上育てることが困難だと判断した親は、果たして特別なケースであるのだろうか。私は我が子をちゃんと愛して育てられるだろうか。見終えた後、そんなことを考えた。
きっと立派に子育てをした経験を持つひとたちからすれば、信じられないような倫理観を見せつけられる内容なのではないかな、とおもう。だけれどこの話で描かれていることは常識から一歩足を踏み外したら、誰にでも当事者になる可能性を秘めている。そんな気がしてならないのです。
※8/18に『旬の観たいもの展』のページから投稿した内容をこちらに登録し直しました。
2010/08/26 02:13
新聞に子供の悲しい事件が載らない日はないくらい
子供を取り巻く環境は荒んできていて…
これからも社会に対して敏感でありたいと思います。
今後とも宜しくお願いいたします。
上松