実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/11 (木) 14:00
座席1階
ペヤンヌさんのご厚意でゲネプロを鑑賞。世代を超えて地域の中で生きてきた大木を守ろうと、生きものたちの視点も交えて語る物語。
作者は、都市計画道路を通すために地元の大木が切られようとしていることを知る。行政はまちづくりのためと言うけれど、それは本当に妥当なことなのか。そんな問題意識からこの物語は編まれ、音楽劇として昇華させている。
音楽劇と言っても美しいメロディーが流れ続けるわけではない。存続の危機に立たされる大木の気持ちを表すかのように、時として不協和音が続いたりする。南果歩演じる主人公の少女はどこまでも明るいが、その明るさも時として物語とは不協和音を重ねるような感じもする。
天井の高い劇場であるがゆえ、舞台にしつえられた大木はより存在感を増して客席に迫ってくる。大木の思いを表す舞踏も効果的だ。おとなから子どもまでが思いを一つにして舞台を楽しむことができる。