実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/05 (金) 19:00
D(7・8)を観た。非常に面白い。56分(20分休み)64分。
7「ある告白に関する物語」女子大生マイカは母エヴァと父と同居しているが、高校時代に産んだ娘アニャをエヴァの娘として育てることにしたが、エヴァに邪険にされ、アニャとともに家を出ることにして…、の物語。悲劇的な結末に向かってしまいそうな展開が、ある意味で落ち着いた結末に向かうが、その過程を興味深く観た。
8「ある過去に関する物語」倫理学を教える教授ゾフィア(高田聖子)を、その著作の英訳者であるエルジュビェタ(岡本玲)が訪ねて来て、ゾフィアのゼミを見学するが、そこで議論の題材としてエルジュビェタが提示した話題は、…の物語。2人が対立するのかと思ったが、穏やかな展開と意外な展開を交えた作品で、デカローグ10作の中で最も面白いと思った。高田と岡本の組合せが見事だ。岡本は新国立の作品では常に光る。
10作を全て観たが、一種平凡で事件が起こらないものから、いきなり事件に展開するものまで幅がある。ポーランドという国の事情もキリスト教という文化的背景も違う私には、10作観てどう、とは言えないなぁと思う。